娘の指したもの
高校野球の県大会決勝をテレビ観戦する妻を残して、
自転車で図書館に出かけた。読み終えたカミュの本を返し、
何冊か、借りた。
借りた。奈良県立図書情報館。
森真一『「お客様」がやかましい (ちくまプリマー新書)』(筑摩書房)
山納洋『common cafe(コモンカフェ)―人と人とが出会う場のつくりかた』(西日本出版社)
図書館の椅子に座って、少しだけ読む。
『「お客様」がやかましい』患者や生徒を「お客様」とすることの、
危険性、みたいなのって、内田樹の本にも出てきたような。
現代の日本人は「お客様」として生まれ、「お客様」として生活し、「お客様」として死んでいくのです。(p.32)
夕方、新しい自転車に娘を乗せて、
少しだけ自転車さんぽしてみた。
少しぐらぐらしながら、おとなしくしていた娘が、
一度だけ「あ!」と言ってどこかを指差した。