とり、アホウドリを訪ねる


今日は、バイトが休みだったので、
午前中、のつもりが昼過ぎまで、
先日の一箱古本市の記事を書いていた。
陽が差してきたので洗濯物干したりしながら。


夕方前に家を出発。イマーゴさんで置いてもらえるという、
本を十数冊紙袋に入れて出かける。車中のともは、
お馴染み、山本善行さんの、「古本頭」。
読みながら、逐一、ツイートしてしまう。
面白すぎる。集中して、読め、俺。


読了。
山本善行『古本のことしか頭になかった』(大散歩通信社)

大好きな、文庫新書五〇円、単行本一〇〇円の台を、「きっとあるはず買えるはず、ぐるぐるまわれば出てくるよ」と口ずさみながら、何回もぐるぐる回っていた。(p.124)


いやぁ、良かった。本読み意欲がひっそりと
沸いてきますね。なんというか、文科系の活力。
大声援とかではなくて。おいしいコーヒーみたいな。
気になった本をリストアップするのも楽しみ。


そうして、西日暮里から歩いてイマーゴへ行くも、
「都合により、16時開店」というメモ。
ちょうど16時くらい。持ってきた本を読みながら、
待つことしばし。蚊に刺されたりする。秋の蚊。


そろそろ諦めようと、メモを残して古書ほうろうへ向かうと、
道の反対側に、イマーゴのマダム発見。本を渡し、
少し説明してから、改めて古書ほうろうへ。
先週の一箱古本市とはうってかわって、
静かな店内。お客さんも、少し。
落ち着いて見て回れて、嬉しい。


おそらく「一箱古本市の箱」の中に、
イーサン・ケイニンを発見。
bukubukucafe さんの出品?


購入。bukubukucafeさんの箱@古書ほうろう。
イーサン・ケイニン柴田元幸エンペラー・オブ・ジ・エア』(文藝春秋


ブックオフに寄って、浦沢チェック。発見。


購入。ブックオフ千駄木店。
浦沢直樹20世紀少年―本格科学冒険漫画 (6) (ビッグコミックス)』(小学館
勝鹿北星浦沢直樹MASTERキートン (2) (ビッグコミックス)』(小学館


そして、ついに、古書信天翁へ。
ゆうやけだんだんから、夕焼けを振り返ってから、
いざ、いざ。



店内全部見終わってからご挨拶しようと思ったが、
入るなり気がつかれたようだったので、名乗る。
端から見てゆこうと取り付いた棚が、いきなりサービス棚。
新書を中心に、魚喃キリコや演劇関係の古い本まで1冊200円、
5冊買えば800円。(1冊160円に変身ですな)


こういう仕組みだと、5冊選ばずにはいられない。
そしてしかし、普通の棚よりも念入りにタイトルを追うことになり、
古本パワーが増すからありがたいシステムだと思っております。
とはいえ冊数分、見つからないと、本気で泣きそうになるが。


狂言の本2冊、多木浩二フランス革命を図版で見る、
みたいな本、中公新書の住まい方の本。4冊まで順調、
最後の1冊が決めきれずにいたが、サイズ違いで視線が
滑ってしまっていた地下鉄歩きの本で、5冊。
ホッとして、ようやく次の棚へとゆける。


サービス棚を離れて、時計回りに棚を見る。
写真本の棚で、森山大道の本を手にする。
『昼の学校 夜の学校』*1が、とても面白かったんだなー、
と思いつつ、ふと目を上げると、ぐわっ!
ハービー・山口!代官山17番地!*2


流石の8000円強。山本善行さんの、
「安いと思わないと買えない、ややこしい性格」*3
というのを思い出して、自分を励ます。
映画や芸能の棚では、『有名人』という、
中上健次野田秀樹高平哲郎の鼎談集が気になった。*4
映画や演劇、落語の本が充実しておる。レジ前に戻ってきて、
入口すぐの海外文学棚。イーサン・ケイニンあるか、確認。
なかった。ふー。


レジ前の低い棚には児童書。ソンキョの姿勢は得意。
はじから、つーっと眺めていくと、あ!
今江祥智『子供の本 持札公開a』だ。
・・・むぅ、値段なし!むぅ。


コーヒーを窓際の席にていただく。美味しい。
ホッと息をついて、目の前にある棚の本の背表紙を眺める、
ああ、穂村弘がある。店の中央の棚には詩歌の本があるのね。
あっちゃこっちゃの本のタイトルに目をやりながら幸せな気分。
窓から路地を見下ろせば、もう暗くなっている。


今江祥智の本、いくらなら買おうか、持ち合わせを確認。
定価は三千円プラス税。二千円オーバーで諦める、
といったところか。いざ、いざ。


思いきって値段を尋ねる。半額!
シナリオにない展開。軽くパニック。
「すみません、値段つけときますので」と
カウンターの中に積まれてしまった。
「あの…、買ってもいいですか?」


話し掛けた勢いで、一箱古本市でいただいた、
古書信天翁賞の賞品に、店名を入れていただく。
客さんが来たのをきっかけに6冊を購入し、
店を出る。また遊びに来ます。


店の外はいいかんじに暮れて、
路地は店の明かりにぼんやり照らされていた。
日暮里駅は、すぐだった。


購入。古書信天翁
今江祥智子供の本 持札公開〈a〉物語の読者として』(みすず書房
茂山千三郎『世にもおもしろい狂言 (集英社新書)』(集英社
小林責狂言百番 (1980年) (平凡社カラー新書)』(平凡社
多木浩二絵で見るフランス革命―イメージの政治学 (岩波新書)』(岩波書店
渡辺武信住まい方の思想―私の場をいかにつくるか (中公新書 (702))』(中央公論新社
鈴木伸子『東京の地下鉄ぶらぶら散歩 (じっぴコンパクト)』(実業之日本社


さて、これで終われば、なんとなくいい感じの、
アホウドリ訪問記だったのですが、エンジン温まって、
元住吉に着いてからも、本屋を回ってしまった。
以下、蛇足の。


購入。ブックサーカス元住吉店。
浦沢直樹20世紀少年―本格科学冒険漫画 (7) (ビッグコミックス)』(小学館
浦沢直樹20世紀少年―本格科学冒険漫画 (8) (ビッグコミックス)』(小学館
浦沢直樹20世紀少年―本格科学冒険漫画 (9) (ビッグコミックス)』(小学館
浦沢直樹20世紀少年―本格科学冒険漫画 (10) (ビッグコミックス)』(小学館


ちなみに、ブックオフで105円、
ブックサーカスで174円、
古書信天翁では200円かな?


購入。住吉書房元住吉店。
内田樹武道的思考 (筑摩選書)』(筑摩書房


はい、ちまたを騒がせている筑摩選書。*5
1600円かよ!と思って怯みましたが、
あとがきとかまえがき読んだら、負けた。
もう、内田樹を読みかまそう。(意味不明)


レジにほむほむ新聞があったので、
もらってきた。ちまたを騒がせているらしいので。
穂村弘より、荻原魚雷が好きなんだけどな。(難くせ)


いつの間にか、ものすごい量の本を買っていて、
僕は、腰を痛めた。


気になる新刊。(既刊もあるデヨ)
河本英夫飽きる力 (生活人新書 331)』(日本放送出版協会
水越美枝子『40代からの住まいリセット術―人生が変わる家、3つの法則 (生活人新書 329)』(日本放送出版協会
イビチャ・オシム恐れるな! なぜ日本はベスト16で終わったのか? (角川oneテーマ21)』(角川書店(角川グループパブリッシング)
中山康樹マイルス・デイヴィス 奇跡のラスト・イヤーズ (小学館101新書)』(小学館
藤本正行本能寺の変 ?信長の油断・光秀の殺意? (歴史新書y 9)』(洋泉社
藤本正行桶狭間の戦い (歴史新書y)』(洋泉社
益田ミリどうしても嫌いな人―すーちゃんの決心』(幻冬舎