パパの記録に憧れて

読了。
小林信彦パパは神様じゃない (ちくま文庫)』(筑摩書房


面白かった。
こうやって、文章で記録を残しておくのって、憧れるなぁ。
もう、うちは間に合わないなぁ。少なくともこの1年半は。
はいはいしていたころの娘の様子とか、もう思い出せずにいる。

私は生きていなければならないのである。不快なことがあっても忍耐して、生きつづけなければならないのである。腹を立てるのさえ我慢しなければならないのかも知れない。それがオトナになることだとしたら、私は四十にして、ようやく、心にもない笑いを見せたり、<適当な>挨拶をしたりするすべを身につけたのである。(p.143)


四十までなら、まだもう少しある。
そのころには僕もオトナになって、
心にもない笑いを見せられるだろうか。


いや、心にもない笑いなら、すでに見せられるかもしれない。
忍耐できているかどうかは別として、その努力の表情として、
だらしない苦笑が口の端から零れ落ちているだけ。


小林信彦のほかの本も、読みたいなぁ。
まだ未読のものが何冊もあったはずだが、
実家に残してきたか、持ってきていたか。
探してみよう。


購入。
佐野衛『書店の棚 本の気配』(亜紀書房