ネットがなかった頃、アキバで。

車中のとも。
粉川哲夫『スペースを生きる思想 (ちくまライブラリー)』(筑摩書房

この本は、しゃべることを通じてフリー・スペースのなかに自分を入れていくという試み、つまりいろいろなスペースを見、歩き、体験しながら、そのなかで、自分の身体スペースに蓄積されたものを開放するという試みだと思うのです。(p.33)

市の公共スペースを市が民間に売り渡して、そして民間の企業がそれを別なものに転換しようとするといったことはどこでも起きています。(p.145)


久しぶりに、録音遊びをしたくなったりして。
最初に登場する街が秋葉原なのだが、インターネット以前なので、
なかなかに興味深い記述。スペースについて考えるとき、
この本の中でも「電子スペース」というのは言及されているが、
インターネットについては、もちろん、まだ語られていない。


この本のなかで語られている事象・思想を現在とリンクさせると、
どんな風な言葉が現れてくるのか、気になる。
たとえば、渋谷宮下公園とNIKEの問題とかね。