世界のふところ
車中のとも。
平出隆『ウィリアム・ブレイクのバット』(幻戯書房)
随筆、といいたいような文章。
詩人独特の奥行きがあって、面白いけど、
けして甘やかしてはくれない。
これを進めてくれた友人は小説を好むやつだが、
こういう文章も好きなんだな、と思うと、
なんか頼もしくなる。
哲学とか現代詩とか、ぱっとみ意味不明な文章を、
好んで読む人がいるというところに、世界の懐の深さを感じる。
気になる新刊。
フランソワ・ダゴニェ、宇波彰『世界を変えた、ちょっと難しい20の哲学』(PHP研究所)
夜、自転車をこいだ。
小雨を駆け抜けるおれ。気持ちいい。
自転車とともに暮らした学生時代に思いを馳せようと、
思ってはみてもちっともそういう気分にならない。
ただ現在のぼくを乗せて、自転車は進んだ。