あらたな始まりの気配を求めて

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)


図書館は休館。ポストに本を3冊ばかり投函して、
出勤前にミスドで一息。とても贅沢な気分。


読了。
村上春樹走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)』(文藝春秋

そして今、ずいぶん長く続いた「ランナーズ・ブルー」の靄を、僕はようやく脱しつつあるように感じる。まだ完全に脱けきってはいないけれど、そこには何かのあらたな始まりの気配がある。朝のジョギングのためにランニング・シューズを履くときに、その微かな胎動を感じとることができる。僕のまわりで、そして僕の内側で、空気がたしかに動き始めている。その小さな萌芽を注意深く育てたいと思う。物音を聞き逃さないように、光景を見逃さないように、方向を見失わないように、僕は自らの身体に向かって神経を集中する。(p.179)


四月の体調不良を抜けて、けれどもなんとなく、
気分がよくない。漠然とした不安が意識を覆っている。
走ることについての村上春樹の文章を読みながら、
この不安がいつか晴れることを想像する。


少し、元気が出た。