東横線ほっつき歩き

「三十歳までなんか生きるな」と思っていた


スタートは自由が丘駅
10時前だったから、お店もほとんどやってない。
今日は流浪堂に初挑戦しようと思っていて、*1
友人に場所・営業時間などを教えてもらっている。


しかし、とにかくまだ時間が早い。
流浪堂は平日12時から。なんか食べようか、
と思いながらただぶらぶらと歩きまくる。
時間はちっとも進まない。天気よし。


あまりに時間が進まないから、
D&DEPARTMENTに行ってみる。
いつもと違うルートで歩いてみる。
・・・12時オープン?ダメだ。


西村文生堂が開いている。
今日は誕生日プレゼントを探そうという旅なのに、
どうして自分の楽しみに導かれるのだい?
鎮魂の旅のつもりかい?西村文生堂は、とてもいい。


購入。
保坂和志「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』(草思社
僕はいつだったか、「生きるなら40歳くらいまでかな」と、
誰かに言った記憶がある。あと10年しかないや。
そういえば、草思社なくなっちゃったんだっけ。


ブックオフ自由が丘駅前店にも立ち寄る。
ここには以前、カフェもあったのにな。
トイレに入る。清潔なトイレ。ステキ。
でも、何も買えず、ふたたび路上へ。


もう学芸大学を目指そう。
歩きで。

目黒通りを行ったり離れたりしながら、
歩いた。



途中、碑文谷公園なる公園にいきあたる。
池だ!ボートだ!なんだこの公園は!
こんな公園があったのか。ウィーンで、
女の子とボートに乗ったことを思い出す。


いつか、この公園でも、女の子とボートに乗りたいなぁ。
なんて思いながら、おなかをすかせながら、
そういえばプレゼント売ってそうな店がぜんぜんないぜ、
そうして流浪堂にたどり着いてしまった。


おなかをすかせたままで入るのはためらわれるが、
店の外観があんまりにも魅力的だったので入る。
配架は、ジャンルごとにまとめられているらしく、
棚に視線を走らせているとどんどんワクワクが加速。


壁に飾ってあったポストカードには、
「ヨッケリなしをとっといで」
なんだっけ!なんだっけ!なんだっけ!
思い出せないけど、すごく嬉しい気持ち。


「こりゃあ、すげぇなぁ」とうなりながら、
空腹とメランコリーとおかしなこだわりに邪魔されて、
ついに一冊も買えず店を出ることになりました。
学芸大学駅は、すぐそば。


公園と合わせて、必ずや舞い戻ってくるぜ、学芸大学。
駅の反対口で食事どころを探しながら、古本屋に入ってしまう。
飯島書店。ブックオフ学芸大学駅前店。腹へった。
路上へ。電車に乗ることも考えたが、路上へ。


道もよくわからないまま、歩く。歩く。
ラーメン屋に入る。ラーメンばっかり食ってるよ。
いよいよ道が分からなくなってきたが、
見覚えのある高いビルを目指して、歩いた。


中目黒、到着!もう夕方だよ。
中目黒ブックセンターでうろうろ。
プ、プレゼントを買いたいんだよ。
思いつかないよ。うろうろ。


代官山をうろうろ。
もう日も暮れる。
渋谷まで歩いた。
おつかれさん。


気になる新刊。
OSAmoon『ふたりは恋人-Mr. & Ms. ピクト-』(小学館
綿引展子『手のなかのこころ』(晶文社
モノコト駄菓子屋 チェルシー舞花の「雑貨とくらす」毎日』(扶桑社)

*1:古本遊戯流浪堂東横線学芸大学にある古本屋さん