年を忘れて本を覚える
今夜は、待望のK氏主催の忘年会。
2017年の1冊を持参せよというミッション。
事前に検討の結果、単行本を選定したために、
車中のともには、比較的軽いものを合わせなければ、
ということで、出がけに本棚からプリマー新書を。
車中のとも。
宇田智子『本屋になりたい: この島の本を売る (ちくまプリマー新書)』(筑摩書房)
店を始めるのに必要なのは、勇気というより確信ではないでしょうか。ここでなら面白いことができる。ここでやるしかない。そう思える場所に出会ったことが、始まりでした。(p.21)
集合時間が遅いから、しっかり残業してもまだ、
横綱の胸を借りる時間がある。予約していたアレを引きとりがてら、
棚を拝見。
購入。紀伊國屋書店グランフロント大阪店。
大人の科学マガジン編集部『小さな活版印刷機 (大人の科学マガジンシリーズ)』(学研プラス)
ついでに『BOOKMARK 第10号「わたしはわたし、ぼくはぼく」』と、
えほんでいずも、もらってきた。
気になる新刊。(既刊もあるデヨ)
島尾敏雄『死の棘: 短篇連作集』(河出書房新社)
ジョン・アガード、ニール・パッカー、金原瑞人『わたしの名前は「本」』(フィルムアート社)
東京はじっこクラブ/雲プロダクション『本のちょっと (Vol.1 本を旅する)』(啓文社書房)
ジョン・ネイスン、前沢浩子『ニッポン放浪記――ジョン・ネイスン回想録』(岩波書店)
本の雑誌編集部『本の雑誌415号2018年1月号』(本の雑誌社)
池内紀『記憶の海辺 ― 一つの同時代史 ―』(青土社)
ヘンリー・ヒッチングズ、浅尾敦則『この星の忘れられない本屋の話』(ポプラ社)
カトーコーキ『しんさいニート』(イースト・プレス)
早瀬耕『未必のマクベス (ハヤカワ文庫JA)』(早川書房)
高見のっぽ『夕暮れもとぼけて見れば朝まだき――ノッポさん自伝』(岩波書店)
加藤典洋『対談 ──戦後・文学・現在』(而立書房)
少しずつ、お馴染みの面々や、
ハジメマシテの方々が集い始め、
何やら階段をのぼって隠れ家的な雰囲気のお店へ。
飲むか否かのうちにもうはしゃぎはじめた僕は、
初対面の版元営業さんに馴れ馴れしく絡み出す。
(すんませんでした。今後とも、なにとぞ)
右隣りにスナガワさん、対面に長谷川さんという、
絶好の「幸福ポジション」を確保して、少ないアルコールで、
どんどんとテンションをあげていったせいで、事前の、
喉を大事に、という戒めは、開始早々に破られた。
10人を超えるメンバーが2017年の1冊を報告する、ということで、
比較的早い段階でそれは始まった。けっこう時間かかりますものね。
スペシャルゲスト、お久しぶりのオザワさんから始まったその紹介の数々、
濃ゆかったこと、濃ゆかったこと。みなさんの紹介は、すごく読みたくなる紹介で、
読みたい本が、ぞろぞろ。嬉しい悲鳴。ほんとうに、ぜいたくな時間でした。
全員が紹介しきれないうちに帰宅者も現れるなど、たっぷりと、
たくさんの本を教えていただきました。ありがたやー。
知らない本を知るのも興奮するが、その知らない本に対して列席の皆さまから、
少なからぬ「ああーっ(それな)」という声があがるたびに、
珍しく「向上心」をかきたてられたり。(読まねば!)
紹介された本のメモ。
千野帽子『人はなぜ物語を求めるのか (ちくまプリマー新書)』(筑摩書房)
武田徹『日本ノンフィクション史 - ルポルタージュからアカデミック・ジャーナリズムまで (中公新書)』(中央公論新社)
デニス・ジョンソン、柴田元幸『ジーザス・サン (エクス・リブリス)』(白水社)
呉明益、天野健太郎『歩道橋の魔術師 (エクス・リブリス)』(白水社)
尾形亀之助、松本竣介『美しい街』(夏葉社)
塚本邦雄『詞華美術館 (講談社文芸文庫)』(講談社)
辰巳雄基『なまえをつけよう』
本田哲郎『釜ケ崎と福音――神は貧しく小さくされた者と共に (岩波現代文庫)』(岩波書店)
ブレイディみかこ『子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房)
さくらももこ『ちびしかくちゃん 1 (りぼんマスコットコミックス)』(集英社)
石牟礼道子、鶴見和子『言葉果つるところ―鶴見和子・対話まんだら 石牟礼道子の巻』(藤原書店)
エマニュエル・ギベール、野田謙介『アランの戦争――アラン・イングラム・コープの回想録 (BDコレクション)』(国書刊行会)
岩阪恵子『わたしの木下杢太郎』(講談社)
欲しい本が増えると、本屋さんにゆく楽しみが増える。