ニンジンから、本へ

「日曜の京都行きドライブ」というニンジンを食べてしまった僕は、
次なるニンジンを設定しなくては!と焦りながら、
ともかく仕事に向かう。とは言うものの、
僕の「ニンジン」にはたいていおまけがついてきて、
それは「本屋さんを訪ねてまわる」結果、手に入った「本」である。


これは、鼻先にぶら下げて未来へ駆け出すためのものではなく、
膝の上に広げて、現在をたゆたうためのものである。


車中のとも。
山下賢二、三島宏之『ガケ書房の頃』(夏葉社)


「初めて人前で話したこと」読んだ。
山下少年が「ロボトミー手術」を受けずにすんでよかった。
カッコーの巣の上で」のことが頭の周りをうろうろしている。
矢萩多聞さんのこと*1も思う。「フツウ」になってほしいという気持ち、
それに抗う気持ち。


もし「自分の娘が学校でことばを発しない」と知ったら、
そこに「意思」があることに気づく余裕はあるだろうか。


雑誌の追加発注分が入荷する。
GWの影響もあって、手遅れ感は否めないが、
聞こえないふりで品出しする。どうか、欲しかった人の手に、
届きますように。


車中のとも。
山下賢二、三島宏之『ガケ書房の頃』(夏葉社)

しかし、それは実はみんなの一世一代の芝居だった。(p.37)


山下さんのアルバイト時代、時系列がいまいち分からない。
分からなくてもいいのだろう。ちょっと気になったが、
構わず読み進める。『ハイキーン』の表紙、すごいな。
そして、三省堂書店新浦安店で販売していたなんて。
いつ頃のことなのだろう。手にした可能性も、
あったはず。うーん、惜しかった。
タイムスリップして、教えたい、
昔の自分に、買っておけと。