暇と退屈を旅する

言葉を旅する


車中のとも。
後藤正治清冽 - 詩人茨木のり子の肖像 (中公文庫)』(中公文庫)


第三章「母の家」、読んだ。


「迷子になって行き倒れとならぬよう、学童たちは互いに紐で縛って通学するのが、ひと昔前、庄内平野の朝夕の光景としてあった」(p.74-75)


こういう「過酷」な生活を送ったことがないけれど、
学童たちにとってそれは、「日常」だったことだろう。
身の周りの困難も、仕方のない「日常」として受け入れ、
黙々と向き合いたい。迷子にならないように、ぼくたちが、
互いに紐で縛りあう相手は、誰か。無能であるならせめて、
熱意をもって仕事にあたろう。ただし、熱意を言い訳に、
結果を出せない状況に甘んじていては、だめだ。


『暇と退屈の倫理学』の問い合わせを受けた。
うちの店には、週明けの入荷になるとお伝えした。


気になる新刊。
後藤正治言葉を旅する』(潮出版社
内田樹岡田斗司夫FREEex『評価と贈与の経済学 (徳間文庫カレッジ)』(徳間書店
共同通信社原発事故取材班、高橋秀樹(編著)『全電源喪失の記憶――証言・福島第1原発――1000日の真実』(祥伝社
鹿島茂関口涼子堀茂樹シャルリ・エブド事件を考える: ふらんす特別編集』(白水社
野球太郎[育児]Vol.1 (廣済堂ベストムック292号)』(廣済堂出版


『言葉を旅する』今読んでいる本の著者の、書評集、なのかな。
ぱらぱらしたけど、単行本として刊行するにあたっての言葉は、
載っていないようだった。まえがきとか、あとがきとか、
何かしら文章が、ちょっと欲しかったなぁ。