僕は聞き逃した大好きな歌を、

僕は持て余した大きなそれを、


いい感じにネックウォーマーを装着できて、
謎の自信にあふれて外へ出る。よし、あまり寒くない。
自販機で温かい飲み物を買ってから電車に乗りこむ。
送品表をチェックして即、本を取り出す。
この「即」というのができる日と、
できない日があるね。


車中のとも。
レアード・ハント柴田元幸今井亮一、福間恵『英文創作教室 Writing Your Own Stories』(研究社)


「侵入」は、すごく不思議な感触。
生きているのか、死んでいるのか。


「天井の飾り物」の改稿。
日本文の3〜4行目、「小さなクモたちが糸を紡いでるし」となっている。
元は、「紡いでいるし」だった。「い」が抜かれている。これは、英文の、
どの変更を反映しているのだろうか。英文の方で気づいた最初の変更は、
6行目、「I'm not all that tall」の「all」が無くなっていた。
ページを行ったり来たりして、でも、はっきり言って、
印象は改稿前と後で、ぜんぜん変わっていない。


「雨」の方はどうだったか。こちらも行ったり来たりしながら読みだしたが、
すぐに前には出てこなかった登場人物に気がついた。そしてその光景に、
にっこりとする。なんか、すてきだ!けれど降りる駅が来て、「雨」はお預け。
駅を出て、コンビニでサンドイッチを買う。少し迷ったが、傘も買う。
こっちの「雨」もお預けできたらよかったのに。


仕事を終えて駅へ向かう途中、世田谷ピンポンズさんの、
「3月に入ったら、いっぺんに暖かくなって」という詞がふと浮かぶ。
それで、なんとなく帰りの電車でiPod から世田谷さんの曲を聞いてみた。
最近は、あまり洗い物をしながら聞かなくなっていたので、なんだか、
どのあたりで流れてくる曲だったか思い出せずにいた。


風呂からあがると、妻子は眠ってしまっていた。髪を乾かし、
そのまま眠りに突入したくもあったが、ぐっとこらえて再び、
iPod を取り出す。帰りの電車の中では、ついに「3月」の曲は、
流れてこなかったように思った。(途中から居眠りしてしまった)
洗い物をするときは、たいてい、「自転車を漕いだ秋」から始めるのだが、
今日はさっきまで聞いていた「ホテルリバーサイド」の続きから。
名画座」「グッドバイ」、すばらしい。そして「天井の染み」、あれ?
これでまた「自転車を漕いだ秋」に戻ってしまうのでは、と心配になったら、
始まった。「早春」これだ、希望を見失わず。はい、がんばります。
「風」「ニューグランドカプセルルーム」ときて、「ホテル稲穂」、
あぁ、『僕は持て余した大きなそれを、』だ。これも、好きなアルバムだった。


僕のiPod にはなぜか、世田谷氏の曲が『アナタが綴る世界』→
『机の傷を髪の毛と間違えて』→『紅い花』→『天井の染みを数えている間に』
→『僕は持て余した大きなそれを、』という順番で登録されてしまっているので、
頭から聞いていくと、『机の傷を』を入れた後は、なかなか『僕は持て余した』まで、
たどり着かないうちに皿洗いが終わってしまうことが増えてきた。まぁ、
さっきも言ったように、最近では洗い物をしながら聞くこと自体が、
減ってきてしまっていたのではあるが、CDで聞くときも、
『紅い花』を選ぶことが多いので、なかなか、
「僕は持て余した」を聞く機会がこない。


でも、「ホテル稲穂」は、とほんさんで初めて聞いた時から、
すごく好きなんだ。「早春」も、いい。まだ、2月が始まったばかりだけれど、
いっぺんに暖かくなったつもりで、一緒に冬から逃げ出しましょうか。