8年前からのロングパス

小説修業 (中公文庫)


けっこうな雨脚。
これだけの雨は久しぶりだ。
早めに家を出たけれど、小走りどころか、
狙いの電車すら逃した。雨の日には、雨の日の速度がある。


車中のとも。
小島信夫保坂和志小説修業 (中公文庫)』(中央公論新社


冒頭、「『小説修業』について」を読む。
なかなかに楽しみがつのる。

小説の話をしている時間というのは、自分の精神生活の一部、それもかなり重要な部分が、確実に小説によって支えられていることを確認する時間なのだと思う。(p.12)


気になる新刊。
北村薫八月の六日間 (角川文庫)』(KADOKAWA/角川書店
長嶋有三の隣は五号室』(中央公論新社


問い合わせを受けた本を探しているときに、
自分が欲しい本を見つけたときの動揺。


車中のとも。
小島信夫保坂和志小説修業 (中公文庫)』(中央公論新社


帰りの電車からいよいよ、往復書簡の体裁に突入する。
保坂、小島、保坂、小島、ときたところで近鉄奈良。面白い。
『書きあぐねている人のための小説入門』*1の読後直後というタイミングも、
絶好のセンタリング。ゴールに向かって飛んでいる最中よ、わたし。

前回の小島先生からの返信を読んだ私の最初の印象は、『重い扉は開かれなかった』でした。(p.25)


文庫に挟まっていたレシートには2008年6月12日とある。
家路の途中、ガラクタケータイで当時の記事を探してみると、
確かに買っていた。けれどその本屋さんのたたずまいが、
思い出せない。リブロ渋谷店、て、P-BC じゃないのか。


ぐるり、るり、るり。:http://d.hatena.ne.jp/tori810/20080612


8年前からのロングパス。
渋谷から奈良へ、ドンピシャ。