休日には、回復を期待したい。

Meets Regional 2020年12月号

 

今日は、休みだ。

 

昨日から、少し、頭が痛い。

低気圧のせいなのか。どうなのか。朝食の後、

片づけていない布団に転がったら、また眠ってしまった。

眠っている僕に気をつかってか、子どもらは、

別の部屋で遊んでいるようだった。

 

回した洗濯機は、とっくに止まっていた。

洗濯物を干そうとフラフラ起き出すと、娘たちが手伝ってくれた。

珍しい。ちょっと、心配されているのかもしれない。ありがたい。

洗濯物を干して、遅い昼食の準備。ハム玉子のサンドイッチ。

 

娘に、昨日買ってきた『ミーツ・リージョナル』を見せた。

その流れで、パラパラと読み残っていたところに目を落とす。

 

休みのとも。

Meets Regional 2020年12月号』(京阪神エルマガジン社

 

川原真由美『山とあめ玉と絵具箱』(リトルモア)が紹介されていた。

これ、いつだったか、TLでも見かけたやつだ。気になる。

繰り返し、目に入ってくる情報は、気になりがち。

もちろん、「山」とか、自分の中にある関心が、

起点となっているのは前提だけれども。

 

繰り返されること。

繰り返し、目にすること。

それが、自分を温かく励ますことなら、

とてもいいのになぁ。

 

コーヒーを淹れて、飲む。温かい一口めは、

ホッとする。けれど、すぐにお腹がいっぱいになってしまって、

これ以上、コーヒーによって幸福感を摂取することは、

「物理的に不可能」みたいな感じになってしまった。

 

はじめ、スマホで読みだした『読書日記』だが、

ポータブルスピーカーを充電するためにノートパソコンを起動したので、

そっちで読むことにした。やはり、画面が広い方が読みやすい気がする。

そのまま、この記事も書き始めた。

 

阿久津さんのうっくつした気持ちが綴られている日記を読みながら、

自分のことのような気持ちになる。それは傷のなめあいとかではなく、

だってこっちが一方的に読んでいるだけなのだから、そうではなくて、

同じ時代に生きている心強さ。それを、勝手に感じているだけさ。

 

大くずれはしていないにせよ、ここ数週間も、

気分的に不安定な日々が続いている。調子のいい日も、

もちろん、しばしば現れるのではあるが、すぐにまた、

「胸がギュッとする」ような感じが戻ってきてしまう。

 

そういう日々を生きのびていくときには、体勢を立て直すためにも、

一息つくタイミングは必要であろう。適切に自分を励ますこと。

その助けとして、自分のキモチと似たようなキモチを言い表した、

効き目のある言葉を読んでホッとする、というのは、ありだろう。

 

ありですよ。

 

困ったこと、気乗りしないことは対処可能な細かいアクションにすぐ分解すること。(p.73)

 

休みのとも。

千葉雅也『ツイッター哲学: 別のしかたで (河出文庫 ち 6-2)』(河出書房新社

 

単行本でも気になっていたのだが、けっきょく、

手に取ったことすらなかったのではないか。

文庫化して、手にしてみて、パラパラして、

ああこれは、憧れのアフォリズム集ではないか、

と思って、わりにスッと買えてしまった。いやいや、

今年はもう、ピンポンズさんと島田さんの本だけに、

書籍代を全投入するはずだったのではなかったか。

 

ピンポンズさんの新刊は、

善行堂でお取り置きしてもらっている。

一番初めに「購入特典配布店舗」の情報を知ったのが、

善行堂さんだったので、予約した。その後、

我らがとほんさんやはせしょでも、

特典がつくことが判明した。

 

善行堂、今年の6月だったか、

数年ぶりに訪問できた。まさか、次の訪問も、

数年先になるなんてことはないだろうな。

 

早く読みたい、ピンポンズさんの新刊。

けっこう、いろんなお店で入荷のツイートがされていた。

あぁ、早く読みたい。善行堂に行かなくてはならない。

 

こういう記事をこねこねすることも、

回復につながっているのだろうか。そうなんだろう。

フヅクエラジオ、面白かった。面白い文章を読むことも、

回復につながるだろう。

 

回復したい。

 

回復。

 

ホイミ

「寝る前文庫」のことなど。

神様のいる街

 

ゆうべ、寝る前に何か読みたくなって、

「寝る前に読みたい本」というのは、一定の範囲で、

なにがしかの傾向を読み取れそうなものであるけれど、

僕にはそういう「寝る前文庫」みたいな常備棚は無く、

その都度、本棚の前で無為に過ごすことも多い。

 

ゆうべは幸運にも、いいやつを手にして、布団にもぐりこめた。

 

吉田篤弘神様のいる街』(夏葉社)

 

『神様のいる街』は、再読。

初めて読んだときは、たしか、仕事の前に、

朝飯をとるサンドイッチ店で一気に読んだのではなかったか。

→輝く他人の青春記:https://tori810.hatenablog.com/entry/20180503

 

その時に、さっと読み干せた記憶があったので、

暗がりの中でも臆せずどんどん読み進むことができた。

「寝る前文庫」の条件は、特に明文化したことはなかったけど、

拾い読みに耐えうる「小粒でもぴりりと辛い文章」を含む本、

というのが挙げられるんじゃないだろうか。

 

一冊をサッと読み干せる本なんて、そうそうないけれど、

拾い読みでなく、一冊全部読めるにこしたことはない。

それが無理ならせめて、ひとかたまりの、「読了感」を味わえる、

のど越しのいい文章が含まれてあって欲しい、という。

 

そうそう、ここ半年くらいは、荒川洋治の、

霧中の読書』(みすず書房)が「寝る前文庫」だったのだ。

それは、ゆうべの何時ごろだったか、読み終えてしまったのだ。

荒川洋治×みすず書房のエッセイは、「寝る前文庫」に最適だろう。

 

他にどんな本が挙げられるだろう。

思いつくままに挙げてみよう。

 

冬の本』(夏葉社)

山本善行『古本のことしか頭になかった。』(大散歩通信社)

エーリッヒ・ケストナー、小松太郎『人生処方詩集 (ちくま文庫)』(筑摩書房

谷川俊太郎編『辻征夫詩集 (岩波文庫)』(岩波書店

 

アンソロジーは、いいね、拾い読みに適している。

『冬の本』は、ひとつひとつの短さと、味わい深さで、

抜群の一冊と言えよう。逆に言えば、『冬の本』の楽しみ方として、

「寝る前に拾い読みをする」というのは、上位にランクインするかも。

善行さんのこのエッセイの力の抜け具合と、本の軽さは、

やはり寝床で寝転んで読むのに、ふさわしい。

 

詩集もまた、拾い読みしやすい「ジャンル」として、

間違いが少ない気がする。短歌だと、かえって短すぎて、

次々に読み進んで目がさえてしまう気もする。分からないけど。

『人生処方詩集』は、例の、「こういうときにこれを読め」ってやつで、

「眠れない時」みたいな処方せんがあるから、まずはそれを読むといい。

「スリッパで歩けばいいものを」みたいなやつね。知ってるでしょ?

 

辻征夫の詩集も、なんか、優しくていい。神経が休まる感じ。

長田弘の詩集、エッセイも、きっと、いい。『深呼吸の必要』とか。

 

 

継続的に考察して、論文にでもまとめますか?

まとめねーよ。酒の肴くらいがちょうどよかろう。

あぁ、また北村さんとか小沢さんとかと、本の話しながら、

ダラダラとぜいたくな時間を過ごしてみたい。