いま、息をしている、奇跡

いま、息をしている言葉で。 「光文社古典新訳文庫」誕生秘話


栄養補給に、ごはんの間。
野菜を摂取。いや、栄養うんぬんでなく、
温かく、美味しいから、行くのです。
ごちそうさまでした。


車中のとも。
原民喜夏の花・心願の国 (新潮文庫)』(新潮社)


とうとう、「夏の花」にやってきた。墓参りのシーンから、
メモを元にした原爆の朝の記述へと写ってゆく。


「たしか、こういう光景は映画などで見たことがある」(p.141)
という言葉。9.11、3.11を知る平成の民にも、想像できる感覚だ。
はだしのゲンのことも思い出す。小学生の頃に絵本か何かで読んで、
ものすごく怖かった記憶がある。

このことを書きのこさねばならない、と、私は心に呟いた。けれども、その時はまだ、私はこの空襲の真相を殆ど知ってはいなかったのである。(p.146)


つかの間の「生きる意欲」の発生か。原は、
「書きのこした」という手応えを得て、死んでいったのだろうか。


購入。ジュンク堂書店難波店。
福嶋聡書物の時間―書店店長の想いと行動 (多摩デポブックレット)』(共同保存図書館・多摩/けやき出版)


気になる新刊。
駒井稔『いま、息をしている言葉で。 「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)


『いま、息をしている言葉で。』
光文社古典新訳文庫の創刊編集長による、
「古典新訳文庫」誕生のいきさつ。


帰りの電車で「夏の花」、読み終えた。
聞きしにまさる、というやつだ。岩波新書原民喜*1でも紹介されていたが、
最後に唐突に付けられたNという人物のエピソードが、またきつい。


「廃墟から」も読んだ。

実際、広島では誰かが絶えず、今でも人を捜し出そうとしているのでした。(p.186)