第五スタンザ、本屋ということ

本屋という「物語」を終わらせるわけにはいかない (単行本)


娘たちを、
小学校やら保育園やらへ送り出す。
仕事がどれほど残っているのか、
把握しきれていないから、
今日も職場へ顔を出す。


その前に、せめて、たまさか休みの合った妻と、
北の方の本屋さんを訪ねてみることにしたのだ。


車中のとも。
松本大介『本屋という「物語」を終わらせるわけにはいかない (単行本)』(筑摩書房


BOOKSルーエ出てきて興奮して即ツイするも、
パチンコで持ち金が寂しくなった松本さんはルーエで買い物できず、
別の古本屋さんで谷川俊太郎の詩集にゆきあたる。
それから、素敵な詩の紹介。いい。


谷川俊太郎の「生きる」は、すでに知っていたけれど、
改めてその良さをかみしめる。スタンザということばを初めて知った。
第一連、という言い方は読んだことがあるけど、第五スタンザとか、新鮮。

それでも後進を育てるしかない。そう自らに言い聞かせる自分がいる。僕たちが、受け継いできたものを伝えなければならない、と。(p.242)


松本さんのひとつ下。
バトンをつなぐためのひとりのランナーとして、
大いに、励ましをいただく。小走りで、前へ。


読了。
松本大介『本屋という「物語」を終わらせるわけにはいかない (単行本)』(筑摩書房


地下鉄御堂筋線が、キタの地上へと顔を出して、
初めて降りる緑地公園の駅で妻とそばを食べる。
そうして、いい加減に地図を確認しながら、
blackbird さん*1にたどり着いた。


通りに面したガラス窓が大きく、店内は明るい。
ガラス自体にイベントのためのイラストがあしらわれていて、
なんというか、「新鮮な野菜」みたいなみずみずしさを感じる。
外の均一でお店の波長にチューニングを合わせてから店内へ。


正面の棚に、『本を贈る』を見つけた。
よし、これで1冊、決まり。ゆっくりと、
棚を眺めて回る。新刊も、古本も、
微笑をたたえるようにして、
棚に並んでいる。いい。


夏葉社の本も、いっぱい。詩集もいっぱい。
気になる本をいくつも見つけたけど、持っている本。
安い。安いけど、安いから、まだ持っていない誰かのため、
まだ読んでいない誰かのために、棚に置いておく。
次に来たときまだ残っていたら、買うことにする。


購入。blackbird books.
笠井瑠美子、川人寧幸、久禮亮太、島田潤一郎、橋本亮二、藤原隆充、三田修平、牟田都子、矢萩多聞、若松英輔『本を贈る』(三輪舎)*2


妻とわかれて、職場へ。
休みの日に仕事をしないで済むレベルは、
もう少し、先にある。焦らず、こつこつ。
ここはまだ、第三スタンザ。

*1:blackbird books:http://blackbirdbooks.jp/

*2:本を贈る』(三輪舎)